練馬区は、東京23区の西北のはしに位置し、区のあちこちにみどりが残る地域です。光が丘や石神井公園のような大きな公園があり、農地や屋敷林も点在します。緑道や川沿いの道を、犬と歩く人の姿も多く見かけます。犬と暮らす世帯が多く、東京都の集計でも、練馬区の犬の登録数はおよそ26,300頭と、23区のなかでも多い水準です。
それだけ多くの犬が暮らす区だけに、練馬区は犬の飼い主に向けた取り組みもこまやかです。手続きの多くをインターネットからすませられたり、ふん尿マナーを呼びかけるプレートを無料で配ったり、と区ならではのしくみがそろっています。この記事では、そうした練馬区らしい点をおりまぜながら、犬を迎えてからの手続き、毎日の散歩、災害への備えまでを順にまとめます。
犬と暮らすうえでやることは、役所での手続きと、地域での気づかいのふたつに分けられます。手続きには、全国でおなじ法律にもとづく部分と、練馬区ならではの窓口・申請方法があります。気づかいのほうは、みどりの多いこの区で、人にも犬にもやさしい散歩や近所づきあいを続けるための土台になります。
料金や窓口の運用、集合注射の会場などは年度ごとに見直されます。実際に動く前には、練馬区の公式ページでその年の案内をたしかめてください。手続きが通るかどうかの最終的な判断は、各窓口にゆだねられます。この記事は、はじめて犬を迎える人にも、長く暮らしている人にも、必要な章だけ拾い読みできるように分けています。
光が丘の団地と公園、石神井の池のほとり、大泉や関町のしずかな住宅地。練馬区は、まちごとに表情が変わります。近くに畑や緑道が残る場所も多く、犬とゆっくり歩ける道を見つけやすいのも、この区のよさです。まずは近所の短い散歩から、その日のまちのようすをつかんでいくと、犬も人も無理なくなじめます。
犬を迎えてまず行う手続き ― 登録と狂犬病予防注射
犬を家族に迎えたら、飼い主には法律で定められた手続きがあります。生涯に一度の登録と、年に一度の狂犬病予防注射です。これは練馬区にかぎらず全国共通で、よりどころは狂犬病予防法という法律です。まず共通の部分を押さえ、そのあと練馬区の窓口に話を移します。
登録と注射、ふたつの「票」(全国共通)
生後91日をこえた犬を迎えたら、その日から30日以内に、住む市区町村へ登録します。登録は一生に一度きりで、すませると「鑑札(かんさつ)」という標識が交付されます。これとは別に、犬には毎年一度、狂犬病の予防注射を受けさせる義務があり、注射のあとに「注射済票(ちゅうしゃずみひょう)」が渡されます。鑑札は最初の一度だけ、注射済票は毎年あたらしくする、という違いを覚えておくと、手続きでとまどいません。
受け取った鑑札と注射済票は、犬の首輪などにつけておきます。番号から飼い主にたどり着けるしくみのため、迷子のときの大切な手がかりになります。音や見た目が気になるなら、軽くて小さいタイプを選ぶ手もあります。外に出るときだけでもつけておけば、万一はぐれたときの備えになります。
練馬区の窓口・電子申請・手数料
練馬区でこれらを担当するのは、健康部の生活衛生課です(電話 03-5984-2483)。手続きは、練馬区保健所のほか、各保健相談所や各区民事務所の窓口でも受け付けています。練馬区はインターネットからの電子申請にも力を入れていて、犬の登録、鑑札の再交付、区内での引っ越し、区外からの転入、死亡の届け出、登録内容の変更といった手続きを、オンラインからすませられます。ただし、毎年の注射済票の交付だけは、区の窓口での手続きが必要です。手数料は次のとおりです(執筆時点。最新は練馬区の公式ページでたしかめてください)。
| 手続き | 手数料(執筆時点・練馬区) |
|---|---|
| 犬の登録(生涯一度) | 1頭 3,000円 |
| 注射済票の交付(毎年・区窓口) | 550円 |
| 鑑札の再交付 | 1頭 1,600円 |
| 注射済票の再交付 | 340円 |
日中に時間が取りにくい家庭にとっては、窓口に出向かずにすむ電子申請が便利です。書き方に迷う、その場で相談したい、というときは、近くの保健相談所や区民事務所の窓口に行くと、流れを教えてもらえます。どの方法でも、鑑札や注射済票はきちんと手元に届きます。
4月の集合注射(17会場・日程は区の案内で)
練馬区では、毎年春に、狂犬病予防の集合注射を区内のあちこちで行っています。会場は公園や図書館など、身近な場所に多く設けられます。たとえば令和8年度(2026年)は、4月6日から18日までのあいだに、17の会場で行われました。会場で接種を受ければ、その場で注射済票の交付までまとめてすみます。会場や日にちは年度ごとに変わるため、その年の区の案内でたしかめてください。集合注射に行けないときは、かかりつけの動物病院で接種を受け、注射済票の交付手続きをすませられます。
練馬区の集合注射は、会場の数が多いのも特徴です。近くの公園や図書館が会場になることもあり、遠くまで足をのばさずに受けられます。会場では、その年の案内に書かれた持ち物を用意していきます。混みあう時間をさけ、犬が落ち着いて待てるよう、引き綱を短く持って順番を待ちます。ほかの犬がたくさん集まる場では、こわがる子もいるため、苦手そうなら少し離れて待つ、という気づかいも役立ちます。
はじめて犬を迎えた人にとっては、どこで何を手続きするのか、最初はわかりにくいものです。そんなときは、犬の生まれた月日がわかるものや、お店からわたされた書類、これまでのワクチンの記録などを、ひとつにまとめておくと、話がすすめやすくなります。迷ったら、生活衛生課に電話で聞けば、必要なものや当日の流れをていねいに教えてもらえます。練馬区は電子申請も窓口も用意されているので、自分の暮らしに合うやり方を選べます。
こうした手続きは、ただの決まりごとではありません。狂犬病は、発症するとほとんど助からない病気で、人にもうつります。日本で長く発生していないのは、多くの飼い主が毎年の接種を続けてきた成果です。一頭ずつの接種が、その犬だけでなく、地域全体を守ることにつながっています。接種のあとは体調がゆらぐこともあるため、しばらく犬のようすに気を配り、変わったことがあれば動物病院に相談します。
マイクロチップが鑑札の代わりになる特例(練馬区も参加)
犬の体に小さなチップを入れる「マイクロチップ」も、いまでは身近になりました。2022年の6月から、ペットショップやブリーダーが売りに出す犬と猫には、このチップを入れることが法律で義務になっています。これから店で迎える子犬は、はじめからチップが入っているのがふつうです。いっぽうで、いま家にいる犬にあとから入れるかどうかは、飼い主にゆだねられた「努力義務」という位置づけにとどまります。店からチップ入りの子を迎えたら、迎えてからひと月のうちに、環境省のしくみへ飼い主の情報を登録します。
練馬区は、このチップにまつわる狂犬病予防法の「特例」に加わっています。区の案内によれば、登録されたチップがそのまま「犬鑑札」とみなされるため、別に紙の鑑札を受け取ることはありません。さらに、環境省のデータベースから練馬区へ情報が流れるため、飼い主のほうから区へ登録を申し出る手間もいりません。チップを入れて環境省へ登録するだけで、区の窓口に足を運ばずにすむ、というわけです。
ただし、つまずきやすいのが「毎年の注射」です。チップが鑑札の役目をはたしても、年に一度の狂犬病予防注射と、その注射済票をもらう手続きは、これまでと変わらず区の窓口で必要です。練馬区もこの点をはっきり書いています。チップの登録と、毎年の注射は、別ものだととらえてください。ひとまとめになるのは、あくまで鑑札の部分にかぎられます。
いま小型犬と暮らしている家では、あわてていまの犬にチップを入れ直すことはいりません。つぎに子犬を迎えるとき、その子に入っているチップの持ち主を自分に書きかえる——その流れだけ頭に入れておけば十分です。首輪や鑑札は落ちることがありますが、体の中のチップは落ちません。はぐれたときや災害のとき、もう一度出会うための手がかりがひとつ増えます。入れるかどうか迷うなら、体への負担もふくめて、かかりつけの動物病院に聞いてみてください。
引っ越し・飼い主の変更・犬を見送ったとき
犬と過ごす長い時間のなかでは、住む場所が変わったり、飼い主が代わったり、いつかお別れがきたり、といった区切りがおとずれます。登録した内容に変わったところが出たとき——たとえば引っ越しや、犬のいる場所が変わったとき——や、犬が亡くなったときには、その日からひと月のうちに区へ知らせます。これは狂犬病予防法による、全国で共通の決まりです。
練馬区のありがたいところは、こうした届け出の多くがインターネットからできる点です。区のなかでの引っ越し、よその区からの転入、亡くなったときの届け出、登録した内容の書きかえなどが、画面の上ですみます。じかに窓口で出したいときは、保健所や、各保健相談所、各区民事務所が受け付けます。知り合いから犬をゆずってもらったときも、飼い主が代わった届け出をします。チップ入りの犬なら、環境省側の持ち主の書きかえもわすれずにすませます。
どの届け出にも共通する目安が「ひと月(30日)のうちに」です。住まいが変わる、家族が増える、犬を迎える、犬を見送る——そうした節目では、早めに手をつけておくと、あとで気をもまずにすみます。手続きのときに鑑札の番号をたずねられることがあるため、番号は控えておくとなめらかです。見送ったあとの届け出は、つらい気持ちのなかで行うことになりますが、すませておけば、翌年からの案内がきちんと止まります。
登録や手続きの紙は、ひとつの場所にまとめておくと、いざというときにすぐ取り出せます。鑑札の番号、かかりつけの動物病院の連絡先、ワクチンの記録などを、ひとつのファイルにしておくと、引っ越しのときや、急に具合がわるくなったときにも役立ちます。家族のだれが見てもわかるようにしておくと、もしものときに、ひとりで抱えこまずにすみます。
散歩マナーと、練馬区のマナープレート
みどりの多い練馬区では、散歩を楽しめる道もたくさんあります。だからこそ、ふんの始末やリードの使い方といったマナーが、犬と暮らす人みんなの暮らしやすさにつながります。犬のふんに特化した区独自の条例は見当たらず、よりどころは東京都の「東京都動物の愛護及び管理に関する条例」です。この条例は、公共の場所を汚さないこと、犬を放し飼いにせずつないでおくこと(係留)を、飼い主のつとめとして定めています。
ふんは持ち帰り、外ではリードを
散歩のときは、ふんを入れる袋と、尿を流すための水を持っていく習慣をつけておくと安心です。ふんはかならず持ち帰り、犬には引き綱(リード)をつけて、人や車の多い場所ではとくに短く持ちます。どんなにおとなしい犬でも、外では引き綱をつけるのが基本です。これは周りの人や犬とのいざこざを避けるだけでなく、急な飛び出しや車から犬自身を守ることにもつながります。
区独自の「ふん尿マナー啓発プレート」
練馬区には、ほかの区にはあまり見られない取り組みがあります。犬のふん尿マナーを呼びかける、プラスチック製のプレートの無料配付です。自宅の前や所有する土地に掲げて、ふんの放置をやんわりと防ぐためのものです。サイズは、A4(白・黄)とA3(白)から選べます。配付は原則1枚ですが、共同住宅や駐車場などを管理・所有している場合は、合計3枚まで受け取れます。受け取りは、保健所の生活衛生課や各保健相談所の窓口のほか、電子申請や郵便でも申し込めます(郵送はA4のみ)。こうした道具も、地域でふんの始末を当たり前にしていくための、ひとつの後押しになります。
散歩でのふるまいは、家のなかでのしつけと地つづきです。落ちているものを口にしない、人に飛びつかない、名前を呼べばこちらを向く——こうした行いは、叱って抑えこむよりも、できたときにすかさずほめるほうが、早く身につきます。たとえば、飼い主のとなりを歩けたら声をかける、落ち着けたらおやつをわたす、というくりかえしで、散歩はだんだん穏やかになります。教え方のすじみちは動物行動学にもとづく犬のしつけ入門でくわしく取りあげています。暑い時期は、地面の熱さや出かける時間にも気を配ります(犬の夏のケア)。
家を出る前の、かんたんなたしかめです。
- 飲み水と、ふんを入れる袋はあるか。
- 引き綱をつけ、鑑札と注射済票はついているか。
- 夏は、地面に手をあてて熱くないか。
- 暗い道では、光るものや明るい色を身につけたか。
- その日の犬の調子はどうか(のらない日は短めに切り上げる)。
人や犬とすれ違うときは、あいだに少し距離をとります。飛びつきそうなときは引き綱を短く持ち、「おすわり」や「まて」で気持ちを落ち着かせます。みどりの多い練馬区では、夕方や夜に緑道を歩く人も多くいます。暗い時間は、車や自転車から犬が見えにくくなるため、明るい色の引き綱や光るグッズを身につけておくと安全です。公園や緑道では、犬の苦手な人や小さな子どももいるため、引き綱を外さない・通行のじゃまにならない場所を選ぶ、といった配慮が、地域での信頼を育てます。
犬と過ごせる公園・緑道と、施設の選び方
みどりの多い練馬区には、犬といっしょに入れる区立の公園や緑道があります。場所ごとに決まりがあるため、出かける前にたしかめておくと安心です。施設やサービスを選ぶときは、評判よりも、自分の犬の性格や年齢に合うかを軸にすると、外れが減ります。
犬と入れる区立公園・緑道と、その決まり
練馬区が犬といっしょに入れると案内している区立の公園・緑道には、立野公園・武蔵関公園・大泉さくら運動公園・田柄川緑道があります。利用には決まりがあります。園内では引き綱をつないでおくこと、ふんは飼い主がかならず持ち帰ること、園内でブラッシングをしないこと、水飲み台で犬に直接飲ませないこと、自転車で犬を走らせないことなどです。立野公園では、くれない広場・日だまり広場・水広場には犬を入れられません。決まりは見直されることがあるため、出かける前にその時点の案内をたしかめてください。
練馬区の公式の案内を見るかぎり、犬が引き綱を外して自由に走れる専用のドッグランは見当たりません。広い場所で思いきり走らせたいときは、となりの区や、民間のドッグランをあたることになります。そうした場所では、ワクチンや注射済票の記録をもとめられることが多いので、持ち物をそろえておきます。はじめてのところでは、すいた時間に短くためして、犬が楽しめているかを、いちばんのめやすにします。ほかの犬が苦手な子なら、いきなり入れずに、外からながめるところから始めてもかまいません。
立野公園や武蔵関公園、大泉さくら運動公園、田柄川緑道のように、犬と歩ける場所が身近にあるのは、みどりの多い練馬区ならではです。とはいえ、どこも犬の好きな人ばかりが集まる場所ではありません。すれ違う人や、ほかの犬への気づかいをわすれず、決まりを守って使うことが、こうした場所をみんなで長く楽しむことにつながります。落ち葉や草のにおいをかぐ時間も、犬にとっては立派な気分転換になります。歩く速さをきそうより、ゆっくり歩く日があってもよいです。
動物病院・トリミング・しつけ教室を見る目
動物病院は、なんといっても通いやすさが第一です。夜間や急なときに診てもらえるか、説明がていねいか、ふだんから気軽に相談できる相手かどうかを見ておくと、いざというときに心強いです。元気なうちに一度かかって、相性をたしかめておくのもよい方法です。トリミングは、清潔さの管理にくわえて、こわがりの犬や年をとった犬に、無理をさせない進め方をしてくれるかを見ます。しつけ教室やトレーニングは、その方針をたしかめます。のぞましいふるまいをほめて伸ばす「陽性強化」のような、科学にうらづけられたやり方をとっているか、体罰や強い叱責にたよっていないかが、見分けのめやすです。手法の見分け方は犬のしつけの手法にまとめています。カフェや宿泊など犬と使える施設も、受け入れの条件やマナーの決まりを先にたしかめておくと安心です。
施設を選ぶときに大事なのは、よその評判よりも、うちの犬に合っているかどうかです。にぎやかな場所が好きな子もいれば、しずかな場所のほうが落ち着く子もいます。その子のようすをよく見て、楽しそうにしているか、こわがっていないかを、いちばんのものさしにします。合わないと感じたら、無理に続けず、ほかをさがすやわらかさも持っておきます。お金をかけることよりも、その子が安心して過ごせているかが、なにより大切です。
災害への備え ― 同行避難と、全98校の避難拠点
地震や大雨は、犬と暮らす家にとっても人ごとではありません。練馬区は、災害時にペットを連れて逃げる「同行避難」を、区内の避難拠点すべてで受け入れる方針を示しています。いざというとき迷わないよう、ふだんから備えておきます。
全98校の避難拠点と、同行避難の意味
練馬区は、区立の小・中学校(全98校)を避難拠点に指定し、そのすべてで同行避難を受け入れます。同行避難とは、ペットといっしょに避難拠点まで逃げる行動のことで、避難所で人とペットが同じ空間で寝起きすることではありません。練馬区でも、補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)をのぞき、ペットは人の生活スペースとは分けた専用スペースで過ごします。避難拠点には、ペット用のフードやケージなどの備えはありません。世話に必要なものは飼い主が用意し、飼い主どうしの「動物保護班」に入って、世話や清掃を分担します。
同行避難にそなえて、ふだんからそろえておきたいものを挙げます。
- ケージやキャリー、引き綱と首輪。
- フードと水(5〜7日分)と食器。
- トイレ用品と、ごみ袋。
- 常備薬・療法食(必要な犬は多めに)。
- 鑑札・注射済票・マイクロチップの情報、犬の写真、飼い主の連絡先。
ふだんの備えが、いざを支える
フードや水は、練馬区の案内にそって、5〜7日分をたくわえておきます。これは国(環境省)の目安とも重なります。迷子にそなえて、鑑札・注射済票やマイクロチップで、犬を見分けられるようにしておきます。ケージに入るのを嫌がる犬は、避難先で強い負担を受けます。ふだんからケージを「落ち着ける居場所」にしておくと、災害時の負担がやわらぎます。夏場の災害では暑さ対策も欠かせません(犬の夏のケア)。たくわえは半年に一度など日を決めて見直し、古いものから日々の食事に回して入れかえると、いつでも新しい状態で保てます。住んでいる地域の避難拠点がどこかを、家族で前もってたしかめておきます。
避難の場には、犬の苦手な人や、アレルギーのある人もいます。鳴き声やにおいへの気づかいが、犬を連れた人への理解につながります。ふだんからケージのなかで落ち着ける、むやみに鳴かない、体を清潔にたもつ——こうした日ごろのしつけが、そのまま災害のときの備えになります。家族のあいだで、だれが何を持ち出すかを決めておくと、いざというときにあわてずに動けます。
練馬区は、ペットの災害対策について、飼い主向けの手引きも用意しています。いざというときにあわてないよう、避難拠点の場所や、受け入れの流れを、平時のうちに目を通しておくと安心です。家族のなかで、犬の世話をだれが受け持つか、持ち出す物をどこに置くかを、話し合って決めておきます。こうした下じたくが、災害のときに犬と自分を守る力になります。
同行避難のしくみや、練馬区と獣医師会の協定、水害・地震それぞれのそなえは、練馬区で愛犬と防災(同行避難と日頃の備え)の記事でくわしくまとめています。あわせて目を通しておくと、いざというときに落ちついて動けます。
集合住宅で穏やかに暮らすために
練馬区には、戸建てだけでなく、マンションなどの集合住宅もたくさんあります。隣りあう家との距離が近いぶん、物音やにおい、廊下やエレベーターでのふるまいに、ひと手間の気づかいがいります。ここを大切にすることが、ご近所と長くおだやかにつき合っていく土台になります。
吠えと、共用部でのふるまい
犬が吠える裏には、たいくつ、不安、見知らぬものへの警戒など、その子なりのわけがあります。声をはりあげて黙らせるより、なぜ吠えているのかを見きわめ、そのもとに手を打つほうが、長い目で見て解決に近づきます。窓の外の物音に反応するなら、外が見えない・聞こえにくいように整える。ひとりの留守番が苦手なら、ごく短い時間から少しずつ慣らす。こうした見方はしつけ入門でていねいに扱っています。玄関やエレベーターは、犬の苦手な住人も通る場所です。抱きあげるか、引き綱を短く持って、飛びつかせないようにします。
においと清潔、子犬のうちからの習慣
部屋のトイレはこまめに片づけ、窓を開けての換気とそうじで、においをためこまないようにします。来客があっても気持ちよく過ごしてもらえるよう、日ごろの手入れがものを言います。子犬のうちにトイレの場所や暮らしのリズムを覚えてもらう進め方は、子犬の社会化の記事がたよりになります。宅配や来客のたびに玄関で吠える犬には、チャイムの音と「うれしいこと」を結びつける練習が効きます。音が鳴ったらおやつ、をくりかえすうちに、チャイム=身がまえる合図、というつながりがほどけていきます。集合住宅では足音もひびきやすいので、室内を走りまわりすぎないよう、運動は散歩や遊びで満たしておきます。ふだんからご近所にあいさつをしておくと、犬のことも分かってもらいやすくなります。入居のときの決まり(飼える犬の大きさや頭数)も、はじめにたしかめておきます。
まとめ ― 手続きは公式でたしかめ、暮らしはしつけが支える
練馬区で犬と暮らすうえでの土台は、大きくふたつに分けられます。ひとつは、登録と狂犬病予防注射という全国共通の手続きを、練馬区の窓口や電子申請、料金にそって、もれなくすませること。もうひとつは、散歩でのマナー、災害への備え、集合住宅での気づかいといった、日々のしゅうかんです。料金や運用、集合注射の会場は年度ごとに見直されるため、さいごは練馬区の公式ページでたしかめてください。そして、こうした暮らしを足もとから支えるのが、ふだんのしつけです。吠えや引っぱりは、力で抑えるのではなく、わけを見て、のぞましいふるまいを育てることで、犬にも家族にも無理なくやわらいでいきます。
困ったときの相談先も、種類で分けて考えると、行き先がはっきりします。手続きや制度のことは、練馬区の公式ページや保健所の生活衛生課へ。体の調子や病気のことは、かかりつけの動物病院へ。しつけや行動のことは、科学にもとづいて教えてくれる専門家へ。悩みの中身によって相談先を使い分けると、答えに早くたどり着けます。ひとりでかかえこまず、頼れる先を早めに見つけておくことが、犬との毎日を軽くします。
練馬区で犬と暮らすことは、手続きから始まり、毎日のマナーや備えへとつながっていきます。どれも、むずかしく身がまえることはありません。ひとつずつ意味を知って取り組めば、自然と身についていきます。みどりの豊かなこの区で、人も犬もここちよく過ごせるように、この記事を役立ててください。
- 板橋区で犬と暮らす——拠点のある板橋区版(手続き・マナー・防災)
- 北区で犬と暮らす——荒川沿いの北区版(ドッグラン情報あり)
- 豊島区で犬と暮らす——池袋圏の豊島区版(手続き・マナー・防災)
- マンションで犬と暮らす——足音・におい・共用部マナーなど集合住宅の近隣配慮
- 犬の夏のケア——熱中症・散歩・室内対策から防災まで
- 動物行動学にもとづく犬のしつけ入門——しつけの全体像
- 子犬の社会化——子犬のころの関わり方
- 犬のしつけの手法——手法のえらび方
参考にした公式情報
この記事の手続き・制度・条例は、次の公式情報をもとにまとめています。最新の内容は各公式ページでたしかめてください。
出典一覧(クリックで開く)
K9 Harmony は、板橋区を拠点に、練馬区など近隣の区へも出張でドッグトレーニングに伺います(出張費は距離に応じます)。みどりの多い練馬区での散歩のマナーや、集合住宅での吠えなど、暮らしに根ざした困りごとも、ご家庭の状況に合わせていっしょにほどいていきます。犬がいちばん落ち着く自宅で進められるのが、出張型のよさです。まずは体験から、お気軽にご相談ください。